目次へ移動。 頭部骨格の区分へ移動。 実験の部:骨格の摘出法
<マダイ頭部域の骨格:全展開図>
(番号付近の骨をクリックすると名称/解説へ移動)
<目 次>
A.
解 説:利用法とパネルボタンの使用法
B.
魚類の頭部骨格の見方/考え方
C. 実験の部:加温熱固定法と骨格の摘出
(骨格の摘出操作、クリーニング、組み立て)
D,
展開図の部位の名称と解説指示
E. 神経頭蓋を構成する骨
<A.利用法とパネルボタンの使用法>
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A. 神経頭蓋 シンケイトウガイ ・・・(ボタンA をクリック)
Neurocranium ニュウロクレイニアム
B. 口蓋部 コウガイブ ・・・・・・・(ボタンB をクリック)
Palate region パレットゥ リジョン
(Palatine region パラタイン リジョン)
C. 舌弓部 ゼツキュウブ ・・・・・・・(ボタンB, D をクリック)
Hyoid region ハイオイド リジョン
D. 顎部 ガクブ ・・・・・・・・・・・(ボタンC をクリック)
Jaw region ジョー リジョン
E. 鰓蓋部 サイガイブ ・・・・・・・・(ボタンE をクリック)
Opercular region オパキュラ リジョン
F. 鰓弓部 サイキュウブ ・・・・・・・(ボタンF をクリック)
Branchial arch region ブランキーアル リジョン
G. 眼周囲部 ガンシュウイブ ・・・・(ボタンG をクリック)
Circumorbital reigion サーキュモービタル リジヨン
H1. 肩帯 ケンタイ ・・・・・・・・・・(ボタンH をクリック)
Shoulder girdle ショルダ ガードゥル
H2. 腰帯 ヨウタイ ・・・・・・・・・(ボタンHをクリック)
Pelvic girdle ペルビック ガードゥル
I. 体幹部骨格 タイカンブコッカク ・(ボタンIをクリック)
Trunk skelton トゥランク スケルトン
<3.実験の部:加温熱固定法による骨格の摘出法:真鯛/マダイ>
魚類解剖学におけるユニークな実験技法のひとつに「加温熱固定法」があげられる。本方法は魚類ならではの有用な実験技法である。系統動物学、比較動物学の観点(骨格系、循環器系、神経系の理解)を学ぶ上で不可欠な方法である。簡便かつ効果的な発展を期待し得る方法として理解されている。以下に、マダイを試料とした場合の実験法を記す。
<骨格摘出操作の概要と注意>
<各部の摘出操作>
下記の操作に従い、また、右パネルのボタンを[1]から順に押し画像を参照しながら、区分ごとに骨を摘出する。
摘出した骨は、はじめにどこの部位の骨かを確認する。その後、歯ブラシなどで簡単に取り除ける筋肉等を除去した後、ジッパー付きのビニール袋や小皿などに区分に従い整理し、保存する。
付着している蛋白や脂質などは、摘出後の後処理として、高濃度の洗剤(食器洗浄剤)に浸け置きすることで簡単に除去する事が可能なので、摘出操作の時は「摘出した骨がどこの骨か」を資料などと照合し確認することに専念する(ボタン00, 000の資料を参照)。
除去した筋肉など(残渣)は、バットなどに回収し、すぐには捨てない。操作途中で骨の不足に気づいたら、ステンレスザルの中で、筋肉を崩しながら「骨探し」を行なう。
骨は必ず水中に沈下するので、深さのあるバットの中で穏やかな流水中ので「骨探し」を行なう事は有効である。
<摘出骨のクリーニングと乾燥/塗装>
摘出され、照合・確認、更に整理された骨は、油汚れに効果を発揮する家庭用洗剤を用いクリーニングを行なう。つまり、洗剤を4から5倍程度に希釈したクリーニング溶液に数日浸け置く。これにより余剰の蛋白や脂質などを容易に取り除く事ができる。
数日間、密封放置しクリーニング処理したものは、時に腐敗臭が発する。よって、開封時、つまり骨の水洗処理を行なう時には、適切な場所で行なう。防臭マスクなども用いる。調理用のシンクで行なってはいけない。
4. 展開図の部位名称
<A. 神経頭蓋域 シンケイトウガイ>・・・・ボタン[A]
Neurocranium ニュウロクレイニアム
(1) 神経頭蓋 シンケイトウガイ Neurocranium ニューロクラニュウム
種々の頭蓋骨から構成される。詳細は下記の骨格リストを参照(ここをクリック)。
(2) 鼻骨 ビコツ nasal ネイザル
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<B. 眼周囲部 ガンシュウイブ>・・・・ボタン[G]
Circumorbital reigion サ-キュモ オ-ビタル リジヨン
(3) 涙骨 ルイコツ lachrymal ラキーマル
(lacrimal bone:ラクリマル B.)
(4) 眼下骨 ガンカコツ suborbital bone サブオービタル ボーン
複数の小骨で構成される。
(5) 軟骨性強膜 ナンコツセイキョウマク sclera cartilage
(6) レンズ lens
レンズは骨格系ではないが加温熱固定法で球状のまま摘出できる細胞性器官。
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<C. 口蓋部 コウガイブ>・・・・ボタン[B]
Palate region パレットゥ リジョン
(7) 口蓋骨 コウガイコツ palatineパラタイン
(8) 外翼状骨 ガイヨクジョウコツ ectopterygoid エクトテリゴイド
(9) 内翼状骨 ナイヨクジョウコツ endopterygoid エンドテリゴイド
(10) 後翼状骨 コウヨクジョウコツ metapterygoid メタテリゴイド
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下記の11、12 は舌弓部であるが摘出の時は口蓋部と一緒に外れることも多い。
(11) 舌顎骨 ゼツガクコツ hyomandibular ハイオマンディブラ
(12) 接続骨 セツゾクコツ symplectic シンプレクティック
(13) 方形骨 ホウケイコツ quadrate クワデュレイトゥ
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<D. 顎部 ガクブ>・・・・ボタン[C]
Jaw region ジョー リジョン
(--) 後関節骨 コウカンセツコツ retroarticular レトロアーティクラ
(14) 角骨 カクコツ angular アングラ
(15) 歯骨 シコツ dentary デンタリ
(16) 前上顎骨 ゼンジョウガクコツ premaxillary プレマキシラリ
(17) 主上顎骨 シュジョウガクコツ maxillary マキシラリ
(--) 上主上顎骨 ジョウシュジョウガクコツ
supramaxillary スープラマキシラリー
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<E. 舌弓部 ゼツキュウブ>・・・・ボタン[D]
Hyoid region ハイオイド リジョン
(18) 基舌骨 キゼツコツ basihyal バシハイアル(不対骨)
(19) 尾舌骨 ビゼツコツ urohyal ユロハイアル(不対骨)
(20) 下舌骨 カゼツコツ hypohyal ハイポハイアル
(21) 角舌骨 カクゼツコツ ceratohyal セラハイアル
(22) 上舌骨 ジョウゼツコツ epihyal エピハイアル
(23) 間舌骨 カンゼツコツ interhyal インターハイアル
(24) 鰓条骨 サイジョウコツ
branchiostegal ray ブランキオステガル レイ(複数)
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<F. 鰓弓部 サイキュウブ>・・・・ボタン[G]
Branchial arch region ブランキーアル リジョン
(--) 基鰓骨 キサイコツ basibranchial バシブランキアル (不対骨)
(--) 下鰓骨 カサイコツ hypobranchial ハイポブランキアル
(--) 角鰓骨 カクサイコツ ceratobranchial セラトブランキアル
(--) 上鰓骨 ジョウサイコツ epibranchial エピブランキアル
(--) 咽鰓骨 インサイコツ pharyngobranchial ファリンゴブランキアル
(--) 上咽頭骨 ジョウイントウコツ
upper pharyngeal アッパ ファリンギアル
(--) 咽頭歯 イントウシ pharygeal teeth ファリンギアル ティース
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<G. 鰓蓋部 サイガイブ>・・・・ボタン[E]
Opercular region オパキュラ リジョン
(26) 前鰓蓋骨 ゼンサイガイツ preopercle プレオパクル
(27) 主鰓蓋骨 シュサイガイコツ opercle オパクル
(28) 間鰓蓋骨 カンサイガイコツ interopercle インターオパクル
(29) 下鰓蓋骨 カサイガイコツ subopercle スブオパクル
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<H. 肩帯 ケンタイ>・・・・ボタン[H-1]
Shoulder girdle ショルダ ガードゥル
(30) 上側頭骨 ジョウソクトウコツ supratemporal スープラテンプラル
(31) 後側頭骨 コウソクトウコツ posttemporal ポストテンプラル
(32) 上擬鎖骨 ジョウギサコツ supracleithrum スープラクレイスラム
(33) 後擬鎖骨(1) コウギサコツ postcleithrum ポストクレイスラム
(34) 擬鎖骨 ギサコツ cleithrum クレイスラム
(35) 肩甲骨 ケンコウコツ scapula スキャプラ
(36) 烏口骨 ウコウコツ coracoid コラコイド
(37) 後擬鎖骨(2) コウギサコツ postcleithrum ポストクレイスラム
(--) 射出骨 シャシュツコツ actinost アクティナスト
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<I. 腰帯 ヨウタイ>・・・・ボタン[H-2]
Pelvic girdle ペルビック ガードゥル
(38) 腰帯 ヨウタイ pelvic girdle ペルビック ガードゥル
(39) 腹鰭の鰭条棘 フッキのキジョウキョクpelvic spine スパイン
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<G. 体幹部骨格 タイカンブコッカク>・・・・ボタン[ I ]
3. 神経頭蓋を構成する骨
<鼻殻域 ビカクイキ olfactory region オルファクトリ リジョン>
前篩骨 ゼンシコツ preethmoid プリエスモイド 1個
篩骨 シコツ ethmoid エスモイド 1個
中篩骨 チュウシコツ methethmoidメソエスモイド 1個
上篩骨 ジョウシコツ supraetbmoidスープラエスモイド 1個
側篩骨 ソクシコツ lateral etbmoid ラテラルエスモイド 2個、
鼻骨 ビコツ nasal ナーサル 2個
<眼窟部 ガンカブ orbital region オービタル リジョン>
基蝶形骨 キチョウケイコツ
basisphenoid バシスフェノイド 1個
翼蝶形骨 ヨクチョウケイコツ
pterosphenoid プテロスフェノイド 2個
眼窟蝶形骨 ガンカチョウケイコツ
orbitosphenoid オービトスフェノイド 2個
<耳殻部 ジカクブ otic region オティック リジョン>
蝶耳骨 チョウジコツ sphenotic スフェノイド 2個
翼耳骨 ヨクジコツ pterotic プテロティック 2個
上耳骨 ジョウジコツ epiotic エピオティック 2個
前耳骨 ゼンジコツ prootic プロオティック 2個
<頭蓋頂 トウガイチョウ>
supuracranial region スープラクラニアル リジョン
前頭骨 ゼントウコツ prefrontal プレフロンタル 2個
頭頂骨 トウチョウコツ parietal パリエタル 2個
<頭蓋底 トウガイテイ>
basicranial region バスィクラニアル リジョン
前鋤骨 ゼンジョコツ prevomer プレボーマー 1個
副蝶形骨 フクジョウケイコツ parasphenoid パラスフェノイド 1個
<後頭部 コウトウブ>
postcranial region ポストクラニアル リジョン
上後頭骨 ジョウコウトウコツ
supraoccipital スープラオシピタル 1個
間在骨 カンザイコツ intercalary インターカレリー 2個
外後頭骨 ガイコウトウコツ exoccipital イクソシピタル 1個
基後頭骨 キコウトウコツ basioccipital バスィオシピタル 1個
中軸骨格 axial skeleton
1. 脊索 (notochord)
発生過程で脊索の周囲に椎体が発生する。魚類では脊索遺残として成魚にも見られる。
2.
脊柱 vertebral column
脊椎骨/セキツイコツ (vertebrae)、椎体(centrum)、神経棘 (neural spine)、血管棘 (hemal spine)、腹椎骨 (abdominal vertebrae)、尾椎骨 (caudal vertebrae)、横突起 (parapophysis)、
Q補足:背骨、脊柱、椎体、椎骨、神経弓、神経棘、神経弓門、尾骨、はどう違う。
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